20080709

転職希望理由


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Originally uploaded by hiroomis2008
再就職活動用に目新しいサイトを見つけたので登録してみることにした。半年ほど前書いた転職希望理由というのも何だかそこがわれていて歯がゆいのであらためて書いてみた。本音では仕事の優先順位を生活の中からさげてしまいたいのだけど、実際必要とされていないと肌身でわかると、心に悪い思考が頭に蔓延してしまって、困ったものだ。どうせ嘘で包み尽くして採用をはねられてきたのだから、なるべく嘘をつかない方法で今回は試してみる。甘ったるいことは承知だけれど物は試し。以下は転職希望理由080708バージョン

「当たり前のことですが、生きていく中で何かを成し遂げることは難しいものだとあらためて感じるようになってきています。残された時間を、何でもできるのではないかという若気の至りだけを引きずっていては、何も理解することなく人生が過ぎ去ってしまうのではないかと遅ればせながら焦りも感じつつあります。
小学5年生の夏に自宅にやってきた東芝のルポで当時はやっていたテレビゲームの攻略本を作りクラスで評判となってからは、我がクラスの学級新聞だけは活字でした。FMラジオ雑誌が全盛の中学1年生のころからカセットテープのレーベルを自分で作るようになり、レタリングに興味を覚えました。新聞屋の実家に転がるグラフ雑誌を食い入るように目をやり、マッキントッシュというコンピューターがあれば僕らを魅了してやまない小説や雑誌を自分で文字組みレイアウトできるということを高校生になって知りました。美大を目指したのは何となく所属していた理数系のクラスがなじめないと感じたからでした。デザイン学科に入ったもののそこで出会ったのは写真でした。写真には多くのことを教わりました。そして現在でも共に生きています。学生時分はじめて友と作った写真の同人誌は写植でした。学校にあった印刷部屋でなれない写植の硝子盤に目を凝らしていました。今とは違ってまだ情報の少ない中で見つけ出した安い印刷屋さんもまだコンピューターには対応していませんでしたし、マッキントッシュにはやはり手が届きませんでした。それでも時代は加速していき、卒業前に作った最後の本ではDTPとまではいかないにしても写植からは離れていました。
社会に出て紆余曲折ありましたが、再就職という現実に直面してあわててではありますが振り返ってみますと、インクのにおいと活字と写真で埋め尽くされた「本を作る」仕事に自分は就くべく今まで生きてきたのだと感じました。」

最後は無理やり理由にしただけで、ひねりがない。追々直していける仕組みで、更新しているほうが企業の閲覧率も高いようなので、特にそのまま登録してしまった。明日になったらまた書き直しているのだろう。
霧雨の中派遣先からチャリンコでの帰り道。いつものように多摩川土手を下っているとお昼休みに見たヒョロっとしたチェックの服がはるか前を傘もささずに歩いているのを見つけた。この雲行きだとこれから土砂降りだというのにベルの音にも気づかず無心に歩いている。後で聞いたら、やんちゃなやつらに絡まれると思い、後ろを振り向かなかったようだ。S君の真横に自転車をつけて、お昼休み以来の再開に、ニヤ付く。そういえばS君の顔は最初ぎこちなかった。昼休みのベルがなり、弁当が寂しいと思いつつ自席の暗い蛍光灯の下でうだうだしていると、大抵ニコッと笑って遠くから古めかしい親指を使ったジェスチャーで食堂の100円お惣菜コーナーへ僕を誘ってくれる。何を話すでもないが、彼から若かりし悩みを打ち明けられたことはなく、どちらかというと僕のほうがそんな態度かもしれない。若い、すがすがしさに陰りがない。そのS君が 一人霧雨にぬれていた。映画のカメラマンを仕事ではなく続けていこうとしている彼は、よく歩いて帰っていることを僕につげ、屈託なく先日撮った反対岸のアジサイのデジカメデータを見せてくれる。次の橋を渡らなければ随分先まで川を渡れないから「ここで渡る」といってすかさず駆け戻ってきて「やっぱ次の橋まで見たことのない景色を見に行ってみます。」といって時期に、「先が見えないんで戻ります。」と軽やかに言って引き返していった。すぐ土手をあがれば家だったが、次の橋までそれなら僕がいってみようと思ったが、やっぱ土砂降りの雲を目の前に引き返した。家に着くと激しく雨音が窓をたたいた。S君はかさも役立たず、ずぶ濡れだろう。

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